福田内閣の不人気が続いている。
日経の世論調査(18日朝刊)によれば、福田内閣の支持率は40%で前回よりも2ポイント低下、不支持率(48%)との開きが広がっている。読売の調査(19日朝刊)でも支持率が45.6%から38.7%に低下、不支持率(51%)が5割を超えた。
不支持の理由のトップは、日経が「指導力がない」(57%)、読売は「政治姿勢が評価できない」(48%)。こうなると、ちょっとやそっとのことでは支持率回復は見込めない。
国会審議や首相官邸での執務の合間に横浜市の横浜検疫所輸入食品・検疫検査センターや東京・東新橋の資生堂社内保育所などを視察したり、有識者会議を次々と立ち上げたり、はたまた各省庁への指示を連発するなどパフォーマンスや指導力のアピールに余念がないが、目立つ動きをするだけで支持率が上がるということは間違ってもない。
まず、視察のパフォーマンスだが、絵(テレビの映像や新聞の写真)にはなるので、止める理由はないが、やりつけないことをやるとミスを犯しがちだ。
横浜検疫所の視察でも、(鳩山法相の「冤罪」発言ほどではないが)かなりきわどい発言が2度あった。マスコミの感性が鈍っていたお陰で事なきを得たが、気の利いたことを言おうとする時の福田首相、要注意である。
有識者会議の多用も考えものである。
官邸を司令塔とする官邸主導の政治を志向した小泉内閣と安倍内閣は、ともに「会議」を積極的に活用。その数は、安倍内閣が幕を閉じた時点で八十にふくれ上がった。
安倍カラーを薄めようとした福田内閣は、会議もリストラし六十六に減らしたが、消費者行政や社会保障、環境(地球温暖化)などの重要課題については結局、小泉・安倍内閣に倣って有識者会議を活用。政権の指導力をアピールしようと躍起になっているが、実体が有識者任せ、官僚任せということであれば、ただのパフォーマンスに過ぎない。
首相として重要会議の議論にちゃんと加わり、陣頭指揮を執るつもりなら、これはもう「普通の人・福田康夫」の処理能力を超えることになる。
あちこち手を広げすぎてヘトヘトになった前任者の轍を踏まないようにするには、「HD―DVD」規格の新世代DVD事業からの撤退と半導体2工場の建設を果敢に決断した東芝のように「選択と集中」を急ぎ、まずは一点突破を試みる。今の福田内閣にはそれしかないのでは。

